矯正医が今すぐ治療をすすめる隣在歯に悪影響を及ぼしている埋伏歯へのこどもの矯正治療!
皆さんこんにちは!矯正歯科y’s溝の口院長の山口です。
突然ですが、『埋伏歯』はご存じですが?『埋伏歯』とは適正な時期になっても、生えるべき歯がスペースがない等の要因で正常な位置に歯が生えることができない歯を言います。以前にもお話ししていますが、子どもの矯正治療は全員が行った方が良い治療ではありません。しかし、この『埋伏歯』がある患者様は多くの場合で早期な子どもの矯正治療が必要となります。治療を行わないと大変恐ろしいことが起こるかも…そんな『埋伏歯』について本日は実際の患者様の治療例も合わせてご紹介します。
埋伏歯って何?
埋伏歯(まいふくし)とは、適正な歯が生えるべき年齢になっても、あごの骨や歯肉の中に埋まって、正常な位置まで生えてこない状態の歯のことです。永久歯の10%前後の確立で出現するとの報告もあります。好発部位としては、親知らず(智歯)、上顎の犬歯となります。上顎犬歯が埋伏歯となり、矯正治療が必要となるケースは多々あります。
なんで歯が出てこなくなっちゃうの?
歯が埋まってしまう原因は単純な理由ではありません。多くの原因が複雑に混じり合い埋伏歯となってしまうのです。では、どんな原因があるのかというと…
(1) 大人の歯の生えるスぺースが全くない
あごの大きさと歯の大きさのバランスが悪く、あごに対して歯の大きさが大きいため、歯の生えるスペースがなく埋まってしまう

(2) 大人の歯の卵の位置が悪い
もともと大人の歯の卵の位置が通常の位置と違う位置にあり、生えるのが困難となっている。

(3) 大人の歯の生えていく方向が悪い
先に生えている乳歯にめがけて生えていくのではなく、通常とは違う方向に生えている
ただ、このような原因があるからといって必ずはが生えてこなくなってしまうものではないため、定期的な確認が重要となります。

埋伏歯の注意点
埋伏歯は自覚症状がとても少ないため、知らないうちに進行しているケースも多々あります。そのため、歯科検診や矯正治療相談などで偶然発見されるケースが多いです。
また、歯が埋まってしまい出てこないことも大変なことですが、最悪な場合は周囲の永久歯の歯の根を溶かしてしまいます。その結果、永久歯が早期に予後不良となり抜歯が必要となってしまうケースもあります。
治療法
(1) 開窓術と矯正治療(牽引)
埋伏歯を引っ張り出して正しい位置に誘導する方法。親知らずを除いた埋伏歯に対す療で多くの割合で行う治療となります。外科的な処置で一部のは露出し、矯正装置で引っ張り出す方法になります。

(2) 抜歯
抜歯を行うことによる不利益が生じない場合は行うことがあります。親知らずを除いて大変稀なケースとなります。
(3)経過観察
埋伏している位置によっては抜歯も牽引も行えず経過観察となる大変稀なケースもあります。
⑤ 実際の患者様
それでは実際いらっしゃった患者様についてご紹介させていただきます
主訴 :左上の犬歯(前から3番目の歯が出てこない)。
既往歴 :左上の犬歯(前から3番目のおとなの歯)が生えてこなく、前から3番目の子どもの歯が抜けずに今も残っている。

CBCT所見:本来、前から2番目の歯の後ろに存在すべき3番目の歯が1番目と2番目の歯の間に存在し、1、2の歯の根っこを溶かしている。1番目の歯に対しては大部分を溶かしていて、著しく揺れている。

治療Plan:左上の1番目の歯、2番目の歯ともに歯の根っこを溶かしているため、どちらも長期の歯の保存が困難な状態となっている。左上の1番目の歯は、現時点ではが揺れていて、残すことが難しいため、埋伏歯を矯正治療にて引っ張てくるプランとした。
初診

抜歯後、歯を引っ張ている写真


子どもの矯正治療終了時

まとめ
本日は犬歯が埋伏歯して、隣のおとなの歯を溶かしてしまっている患者様をご紹介させていただきました。子どもの矯正治療は患者様それぞれによってやった方が良い方や、やってもやらなくてもいい方、やらない方がいい方とそれぞれです。本日の患者様のように大人の歯に悪影響がでて、歯の健康寿命が低くたってしまうようなケースやった方が良いです!このように矯正歯科Y’s溝の口では、審美面はもちろんですが、機能面そして口腔内の健康状態を高く維持することに注視し治療を行っています。口腔内でお困りのことや悩みがある方は是非、当院の初診無料相談を活用してみてください。スタッフ一同心よりお待ちしております。
本日紹介した患者様の詳細
