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犬歯の埋伏を小児矯正にて治療したセカンドオピニオン症例【10歳女児/子どもの矯正治療(Ⅰ期)】

本日はセカンドオピニオンを求めていらした患者様についてご紹介させていただきたいと思います。他院にてこどもの矯正治療を行ったが、犬歯が埋伏歯(骨の中に歯が埋まってしまい出てこなくなってしまう現象)となってしまいた患者様になります。当院では治療期間1年3か月で埋伏歯の牽引と上顎歯列の排列を行っています。

埋伏歯の説明からしっかり行いますので見ごたえのある内容となりますので、是非、最後まで見て頂きたいです!

埋伏歯って何?

埋伏歯(まいふくし)とは、適正な歯が生えるべき年齢になっても、あごの骨や歯肉の中に埋まって、正常な位置まで生えてこない状態の歯のことです。永久歯の10%前後の確立で出現するとの報告もあります。好発部位としては、親知らず(智歯)、上顎の犬歯となります。上顎犬歯が埋伏歯となり、矯正治療が必要となるケースは多々あります。

なんで歯が出てこなくなっちゃうの?

歯が埋まってしまう原因は単純な理由ではありません。多くの原因が複雑に混じり合い埋伏歯となってしまうのです。では、どんな原因があるのかというと…

(1)   大人の歯の生えるスぺースが全くない

あごの大きさと歯の大きさのバランスが悪く、あごに対して歯の大きさが大きいため、歯の生えるスペースがなく埋まってしまう

(2)   大人の歯の卵の位置が悪い

もともと大人の歯の卵の位置が通常の位置と違うところにあり、生えてくるのが困難となっている。

(3)   大人の歯の生えていく方向が悪い

先に生えている乳歯にめがけて生えていくのではなく、通常とは違う方向に生えている

ただ、このような原因があるからといって必ずはが生えてこなくなってしまうものではないため、定期的な確認が重要となります。

埋伏歯の注意点

埋伏歯は自覚症状がとても少ないため、知らないうちに進行しているケースも多々あります。そのため、歯科検診や矯正治療相談などで偶然発見されるケースが多いです。

また、歯が埋まってしまい出てこないことも大変なことですが、最悪な場合は周囲の永久歯の歯の根を溶かしてしまいます。その結果、永久歯が早期に予後不良となり抜歯が必要となってしまうケースもあります。

治療法

(1)   開窓術と矯正治療(牽引)

埋伏歯を引っ張り出して正しい位置に誘導する方法。親知らずを除いた埋伏歯に対する治療で多くの割合で行う治療となります。外科的な処置で一部のは露出し、矯正装置で引っ張り出す方法になります。

(2)   抜歯

抜歯を行うことによる不利益が生じない場合は行うことがあります。親知らずを除いて大変稀なケースとなります。

(3)   経過観察

埋伏している位置によっては抜歯も牽引も行えず経過観察となる大変稀なケースもあります。

埋伏歯にならないためにできること

埋伏歯にならないようにするためには、疑わしい所見の早期発見と適切な対応となります。具体的には乳歯や混合歯列期から定期的な歯科検診を受けることがとても大切になります。また、心配な方は矯正歯専門の歯科医院を受診することもおすすめです。矯正医は歯を並べることはもちろんですが、歯の生え変わりのサポートにも長けています。そのため、心配であれば矯正歯科医院を早期に受診することもをいいと思います。

実際の患者様

それでは実際いらっしゃった患者様についてご紹介させていただきます

主訴   :犬歯(前から3番目の歯)が生えてこない。

既往歴 :他院にて歯の生えるスペースがないことから歯列を拡大する装置を使っていたが、生えてこない為、セカンドオピニオンを求め来院。

年齢  : 11歳8か月(矯正治療のステージ:こどもの矯正治療【Ⅰ期治療】)

性別  :女児 

主訴  :犬歯(前から3番目の歯)が生えてこない。

既往歴:他院にて歯の生えるスペースがないことから歯列を拡大する装置を使っていたが、生えてこない為、セカンドオピニオンを求め来院。

診断名 :上顎両側犬歯の埋伏を認めるセカンドオピニオン症例

使用装置 : 牽引用フック付きリンガルアーチ、ヘッドギア、セクショナルアーチ

治療Plan:上顎両側の犬歯を牽引。上顎の奥歯をヘッドギアにて後方移動し、上顎のみ歯を並べる計画とし、Ⅱ期治療(大人の矯正治療)は行わない計画としました。

治療選択理由:本患児は上顎犬歯の萌出方向と位置が悪いため、萌出スペースがどんなに多くあり、口腔内への萌出は難しく、放置することによる隣在歯への悪影響が危惧されたため、本治療を選択した。

治療経過:犬歯の開窓・牽引

     ヘッドギアの使用開始(上あごの歯列全体を後方に移動させる目的で使用)

     上顎歯列を並べる

     矯正治療の終了時

まとめ

本日は、他院にてⅠ期治療を受けられた後、永久歯の犬歯が埋伏している患者様をご紹介いただきました。私自身、大学病院に在籍していた頃にも、永久歯がうまく萌出せず、埋伏してしまった患者様を数多く診てきました。埋伏歯への対応を考える際に大切なのは、適切な検査を行い、正確な診断のもとで治療方針を決定することです。

矯正医の役割は、単に「歯をきれいに並べること」だけではありません。特に成長期のお子さまでは、乳歯から永久歯への生え変わりを継続的に確認し、永久歯が適切な位置・方向へ萌出しているかを見守ることも、矯正医の大切な役割のひとつです。

「なかなか永久歯が生えてこない」
「左右で歯の生え方が違う」
「このまま様子を見ていて大丈夫なのかな?」

など、お子さまの歯の生え変わりについて気になることがございましたら、ぜひ矯正歯科Y’s溝の口の初診カウンセリングをご利用ください。

初診相談は無料で行っております。
「矯正治療が必要かどうか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

紹介した症例の詳細

よくある質問

Q1. 子供の矯正治療は何歳から相談したほうがいいですか?

子供の矯正相談は、前歯が永久歯へ生え変わり始める6〜8歳頃がひとつの目安です。

ただし、すべてのお子さまがこの時期から矯正治療を開始する必要があるわけではありません。

歯並びや噛み合わせ、顎の成長、永久歯の生え変わりなどを確認し、治療が必要な時期を判断することが大切です。心配なことや気になることがあれば、初診相談にいって矯正治療が必要なのかを矯正専門医に判断してもらうのが良いです。


Q2. 乳歯が抜けたのに永久歯が生えてきません。大丈夫ですか?

永久歯が生えてくるまでに時間がかかることはありますが、長期間生えてこない場合には、一度検査を受けることをおすすめします。

永久歯の位置や向き、永久歯が生えてくるためのスペース不足などが原因となっている場合があります。

必要に応じてレントゲンなどの検査を行い、永久歯の状態を確認します。


Q3. 永久歯の犬歯が生えてこない原因は何ですか?

永久歯が生えてこない原因のひとつに、**「埋伏歯(まいふくし)」**があります。

埋伏歯とは、永久歯が顎の骨の中にとどまり、正常に生えてこない状態です。

特に上顎の犬歯では、歯が生える方向や位置に問題が生じることがあります。

そのため、「そのうち生えてくるだろう」と判断するのではなく、適切な検査によって永久歯の位置を確認することが重要です。


Q4. 子供の矯正治療をしていれば、永久歯は問題なく生えてきますか?

必ずしもそうとは限りません。

子供の矯正治療では、歯並びや顎の成長だけでなく、乳歯から永久歯への生え変わりを継続的に確認することも重要です。

矯正歯科Y’s溝の口では、永久歯の位置や萌出方向に問題がないか、永久歯が生えるためのスペースが確保されているかなどを定期的に確認します。


Q5. 埋伏している永久歯は矯正治療で治せますか?

埋伏している位置や方向によっては、矯正治療によって永久歯を適切な位置へ誘導できる場合があります。

ただし、すべての埋伏歯に同じ治療を行うわけではありません。

レントゲンや必要に応じてCTなどで歯の位置・方向・周囲の歯との関係を確認し、治療方法を検討します。


Q6. 子供の矯正ではレントゲン検査が必要ですか?

お口の中を見るだけでは、顎の骨の中にある永久歯の位置や方向までは確認できません。

そのため、必要に応じてレントゲンなどの検査を行い、永久歯が正常な位置にあるか、生えてくるためのスペースがあるかなどを確認します。

矯正歯科Y’s溝の口では、必要に応じてCBCTの撮影も行い、正確な診断を行っております。


Q7. 子供の矯正治療は「歯並びをきれいにする」ことだけが目的ですか?

いいえ。

子供の矯正治療では、現在の歯並びだけでなく、顎の成長や噛み合わせ、乳歯から永久歯への生え変わりを継続的に確認することが最も重要です。

矯正医は、将来の永久歯列まで見据えながら、お子さまの成長と歯の生え変わりを確認していきます。


Q8. 永久歯の生え変わりについて、どのような場合に矯正歯科へ相談したほうがいいですか?

次のような場合は、一度矯正歯科へ相談することをおすすめします。

  • 乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか生えてこない
  • 左右で永久歯の生える時期が大きく違う
  • 永久歯が変な方向から生えてきた
  • 犬歯がなかなか生えてこない
  • 歯が生えるスペースが足りなそう
  • 前歯の噛み合わせが反対になっている
  • 顎の成長や左右差が気になる
  • 出っ歯や受け口が気になる

「まだ矯正を始める必要はない」という場合でも、適切な時期まで経過を確認することができます。


Q9. 川崎市・溝の口で子供の矯正について相談できますか?

矯正歯科Y’s溝の口では、お子さまの歯並びや噛み合わせ、永久歯への生え変わりについての初診相談を行っています。

「矯正治療が必要なのか知りたい」
「永久歯がなかなか生えてこない」
「いつから矯正を始めればいいのか分からない」

といった段階でもご相談いただけます。

初診相談は無料です。

お子さまの歯の生え変わりや歯並びについて気になることがございましたら、お気軽に矯正歯科Y’s溝の口へご相談ください。

監修歯科医師

矯正歯科Y’s溝の口 院長
山口浩司

資格

  • 日本矯正歯科学会 認定医
  • 日本顎変形症学会 認定医

略歴

  • 鶴見大学歯学部 卒業
  • 明海大学形態機能成育学講座歯科矯正学分野 入局
  • 明海大学形態機能成育学講座歯科矯正学分野 病院助教